「名前の法則」の世界へようこそ。
ここでは有名人の名前が持つ「音」に注目し、その共通点を見つけていきたいと思います。
早速ですがクイズです。
この3人の名前の共通点は何でしょう?
今回も女優編です。ある世代の方には既に一つ見つかっている筈ですが、この3人のフルネームに共通点があるんです。
ヒント1:それぞれのお名前をローマ字にしてみましょう。
宮沢りえ =MIYAZAWA RIE
牧瀬里穂 =MAKISE RIHO
はい、これで一つは分かりましたね。3人とも頭文字が“M”になっています。
そうです。かつて“3M”と呼ばれたアイドル女優の方々ですが、「名前の法則」的見地から分析すると、もう一つ別の共通点が見つかったのです。
ヒント2:この「名前の法則」の世界では、主にこれら2つのタイプが「良い名前」とされています。
⒈なめらかネーム
苗字(性)の最後の文字と、下の名前(名)の最初の文字の母音が同じ。
女優では松嶋菜々子さんなどが該当します。
松嶋菜々子=MATSUSHIMA NANAKO
“ま”と“な”の母音が同じ「ア」
性と名の繋がりの部分で同じ母音が続くので、なめらかに「呼びやすい」のです。
◎特に女優業に強い名前です。
⒉リターンネーム
フルネームの最初の文字と、最後の文字の母音が同じ。
歌手では宇多田ヒカルさんなどが該当します。
“う” と “る”の母音が同じ「ウ」
最初の母音に戻る、という意味でリターンネームです。
◎特に歌手業に強い名前です。
ここでもう一度クイズに登場した3人の名前をご覧下さい。
3人ともこの2つのタイプに当てはまらないですよね。という事は・・・。
では正解を発表しましょう。
正解は「良い名前」の判断基準となる2つのポイント、
①苗字の最後の文字と、下の名前の最初の文字
②フルネームの最初の文字と、最後の文字
の母音が違うのです。
この様なお名前を同じ母音のペアが出来ない事から“ノーペアネーム”と呼びます。
そもそもこの3人がまとめて“3M”と呼ばれるようになったきっかけは、1990年頃に彼女たちのCM出演本数が圧倒的に多かった事と、偶然3人の頭文字が同じ“M”だった為ですが、CMアイドルという言葉が使われるようになったのも、彼女たちが最初だったのではないでしょうか?
前回のクイズでもノーペアネームの女優はCMで活躍されている方が多いと申し上げましたが、その原点とも言える“3M”もノーペアネームだったのです。
もう少し付け加えるなら若い頃の
広末涼子(ひろすえりょうこ)さんや、
“エビちゃん”の愛称で親しまれた
蛯原友里(えびはらゆり)さんなども、かつてはたくさんのCMに出演されていました。
これでノーペアネームの方がいかにCM業界で強いかがおわかり頂けたでしょう。
◉CM出演のメリット・デメリット
タレントさんがCMに出演する最大のメリットは、15秒か30秒という短い時間で強烈なインパクトを与えられる事だと思います。
ただ、化粧品のCMなどではすごく綺麗に映る反面、同じ女優さんをドラマや映画で見たときに「あれ?そうでもないな。」と思われてしまう懸念があります。
やはりドラマや映画で毎シーン、化粧品のCM並みのメイクやライティングは不自然ですし、家にいるシーンなどはほぼスッピンに近い場合もあるでしょう。そうなるとどうしてもCMより見劣りしてしまうのは致し方ないところです。
だから、というわけではないと思いますが、ノーペアネームの女優さんはヒットドラマ(代表作)に恵まれにくい、というジンクスがあります。それはおそらく演技力の問題ではなく「女優運が弱い」ということでしょう。
例えば宮沢りえさんは、女優としての演技力が評価されるようになったのはここ数年の話で、それまではヌード写真集のイメージがまだ強かったのではないでしょうか。
観月ありささんの場合は連続ドラマ主演の連続年数記録(連続の連続でややこしいですが、要は連続ドラマの主演を年に最低1本のペースで続けた年数、という事です。)の、ギネス記録を達成するという偉業を成し遂げているのですが、その割りにはこれという代表作がなかなか思い当たらず、強いて言えば「ナースのお仕事」なのかな、というのは少し寂しい気がします。
牧瀬里穂さんに至ってはもう一線を退かれている印象ですし、ノーペアネームは女優としても「不安定」になってしまうのでしょうか。
実はもう一人、“3M”とほぼ同時期にたくさんのCMに出演していたアイドルがいました。
西田(にしだ)ひかるさん(ノーペアネーム)です。
この方はアイドル歌手としてデビューしたのですが、歌番組が減少した不運もあり、なかなかヒット曲に恵まれませんでした。それでもバラエティーなどに出演して徐々に人気を得て、連続ドラマに主演するまでに至りましたが、そのドラマも決してヒットしたとは言えず、女優としても成功したわけではありません。
しかしCMでは彼女はひっぱりだこでした。彼女の屈託のない笑顔は商品イメージをアップさせるのに効果的だったのです。
最近、あるテレビ番組に西田ひかるさんがゲストで登場した時、ひな壇にいた
FUJIWARAの藤本敏史(ふじもととしふみ)さんがこんな事を言っていました。
「覚えてるよ〜あのエアコンのCM、バスローブをバッて開くやつ〜」と。
おかしいと思いませんか?まず思い出すのがCMって。
これがもし、
南野陽子(みなみのようこ)さん(なめらかネーム)がゲストだったとしたら、
「覚えてるよ〜スケバン刑事。」とドラマのタイトルがまず出たでしょうし、
荻野目洋子(おぎのめようこ)さん(リターンネーム)がゲストだったとしたら、
「覚えてるよ〜ダンシング・ヒーロー」と、ヒット曲のタイトルが出たはずです。
要はそれぞれ最初に思い出される代表作、と言えると思うのですが、西田ひかるさんはアイドル歌手だったにも関わらず、代表作がCMになってしまう。
それが、ノーペアネームの運命なのです。
この様に画数ではなく母音に着目して有名人の名前をタイプ分けすると、同じ共通点を持つ方がこれだけ見つかるのです。すなわち人の名前が持つ「音」にはそれだけの力が秘められているのではないか?というのがこの「名前の法則」の世界の研究テーマなのです。
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ではまた次回をお楽しみに。