勝手にお名前診断 (第106回)※2021.3.28改訂
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第106回目の今日は森光子さんです。
このお名前は芸名です。
ローマ字で書くと=MORI MITSUKOとなり、苗字の最後と下の名前の最初の母音が同じ「イ」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、苗字と下の名前のつながりがなめらかで言いやすい事から“なめらかネーム”と呼びます。
また、フルネームの最初と最後の母音が同じ「オ」である事もよくわかります。
この様なお名前を、最初の母音に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
つまり森光子さんのお名前は、なめらかネームとリターンネームの両方に該当します。
このタイプのお名前を、トランプのポーカーの役にかけて“ツーペアネーム”と呼びます。
芸能界でも稀なタイプですが、人気の高い方が多いんです。
本名は 村上 美津(むらかみ みつ)といいます。
ローマ字で書くとMURAKAMI MITSUとなり、こちらも“ツーペアネーム”ですね。
芸名も本名もツーペアネームという方は本当に希少だと思います。
まず“なめらかネーム”の特徴ですが、男女を問わず俳優業に強いという事です。
森光子さんは戦時中の1935年に14歳で映画デビューし、女優としての活動を始めましたが、太平洋戦争の頃には歌手として慰問団に参加したり、終戦後も進駐軍キャンプへ巡業に行ったりと、決して順風満帆ではなかったそうです。
しかも1949年には肺結核を患ってしまい、芸能活動を休止せざるを得なくなります。
◉1度は死んだ?女優の復活
約3年半もの間療養していた為、「森光子は死んだ」という評判が流れる程仕事は全くなくなりました。
それでも知り合いを通じて何とか仕事を探し、ラジオドラマに出演します。しばらくはラジオタレントとして関西を中心に活動していたところをテレビ局のプロデューサーに見出され、全国ネットのコメディー番組に出演して徐々に知名度を上げていきました。
そして舞台での芝居を偶然見ていた劇作家に「東京の芸術座で芝居をやらないか」と声を掛けられるのですが、この方こそ後に「放浪記」の脚本を書く事となる菊田一夫という方でした。そして森光子さんは「放浪記」の主役に選ばれたのです。
本名を母音ではなく文字で見ると(むらかみ みつ)と、「み」が2文字入る“ワンモアネーム”でもあります。
3年半もの休業から芸能界へ帰り咲くなんて、正に“ワンモア”じゃないですか。
(斜体文字が加筆した部分です)
紆余曲折はあったものの、やはり運を掴む強い名前なんですね。
◉八面六臂の活躍
その後ライフワークとなる「放浪記」の出演を続ける一方で、テレビドラマ「時間ですよ」に銭湯の女将役で出演すると好視聴率を記録します。当たり役やヒット作に恵まれるなめらかネームの特性が発揮されたのでしょう。以降もドラマでは母親役が多くなり、「日本のお母さん」というイメージが定着します。「タケヤ味噌」のCMキャラクターはその象徴的なものでした。
更に司会者としてもワイドショー「3時のあなた」の司会に抜擢されます。女優さんが紅白やレコード大賞などで1度きりの司会を務める事はよくありますが、森光子さんは毎週のレギュラーで月・火の司会を14年間も務め上げました。男性司会者でもなかなか出来る事ではありませんよね。
そして忘れてはならないのがリターンネームの特徴です。バラエティーに強いという事なんですが、喜劇女優としての経験を生かしてザ・ドリフターズとのコント番組や、加藤茶(かとうちゃ)さん、志村(しむら)けんさんとの『加トちゃんケンちゃん光子ちゃん』というスペシャル枠のコント番組など、バラエティーにも積極的に出演して大活躍しました。
正に名前の特性を活かしきっていたと言えるでしょう。
またジャニー喜多川(きたがわ)さんとの親交も深かった事から、ジャニーズタレントの公演などもよく見に行っていたそうで、特に少年隊の東山紀之(ひがしやまのりゆき)さんがお気に入りだったようです。生前の東山さんとのツーショットをご記憶の方も多いのではないでしょうか。
◉輝かしい栄誉の数々
1984年には紫綬褒章、
1992年には勲三等瑞宝章、
2005年には文化勲章を授与され、
そして「放浪記」の上演が2000回を迎えた2009年には国民栄誉賞が授与されました。
女優として最高の栄誉が与えられた訳ですが、それらを感じさせないほど気さくで朗らかな、正に“日本のお母さん”と呼ぶにふさわしいお人柄だったと思います。
2012年、92歳で心不全の為亡くなられましたが、最後の言葉は
「みなさん、一生懸命される仕事を生きてね」というものだったそうです。
生涯女優として生き抜いた森光子さんらしい言葉ですね。
この様に芸能人のお名前を画数ではなく母音に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧ください。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。