勝手にお名前診断 (第57回)※2020.12.27改訂
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第57回目の今日は本田美奈子.さんです。
(“本田”は世界に羽ばたく歌手になる様にと、自動車メーカーの“世界の”HONDAから引用したという説があります。)
ローマ字で書くとHONDA MINAKO となり、フルネームの最初と最後の母音が同じ「オ」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、最初の母音に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
“リターンネーム”の芸能界での特徴は、女性の場合まず歌手業に強いという事です。
「ヒット曲に恵まれる」方が多く、違うジャンルに進出しなくても、ほぼ歌手業だけで成功するという傾向があります。
本名は工藤美奈子といいます。
ローマ字で書くと KUDO MINAKO となり、
苗字の最後の文字「ど」と、下の名前の最初の文字「み」、
フルネームの最初の文字「く」と、最後の文字「こ」の母音が違います。
この様なお名前を同じ母音のペアが出来ない事から“ノーペアネーム”と呼びます。
ノーペアネームは芸能活動が「不安定」になりがちです。
元々演歌歌手志望だった工藤美奈子さんは事務所のオーディションにも演歌を唄って臨みましたが、まだ17歳と若かった事もあり1985年、アイドル歌手として「殺意のバカンス」という曲でデビューしました。(斜体文字が加筆した部分です)
アイドル歌手のデビュー曲のタイトルに“殺意”などという穏やかでないワードが入っている時点でかなり気を衒った感がありますが、当時は既に“花の82年組”や“おニャン子クラブ”の台頭によりアイドルは飽和状態になっていた為、単に「可愛い」とか「歌が上手い」だけでは売れるのが難しい時代になっていたのです。
このアンダーラインの部分に、正に該当していたのが本田美奈子.さんでした。
ルックスも申し分ない上に、特に歌唱力においては群を抜いていたのですが、ライバルが多過ぎた為になかなか浮かび上がる事が出来ませんでした。
デビューして1年が経とうとしていた頃、5枚目のシングルとなる「1986年のマリリン」で、当時大人気だったマドンナの様な“へそ出しルック”で登場して話題を呼び、そこで歌唱力も評価されて、ようやくスターダムにのし上がります。
「歌が上手い」だけではなく、何か人と違う個性を出さないと生き残れない時代だったのです。
そうして人気アイドルの仲間入りを果たした本田美奈子.さんでしたが、本人は“アイドル”と呼ばれる事に抵抗があった様で、「アーティストになりたい」と明言していました。
本当の彼女、工藤美奈子さんが“アイドル本田美奈子”を受け入れきれていなかったのです。
そんな彼女は次の手を打ちます。
◉ロックへの挑戦
しばらくはアイドル歌謡曲路線のヒットが続き、順風満帆に見えていましたが、アーティスト志向の強さからか、女性メンバーを従えたロックバンド、
MINAKO with WILD CATSとして新たな活動を始めるのです。
ただ、女性歌手の場合リターンネームはロックを唄うのに適していません。
女性で過去に本格的なロックを唄って成功したと言えるのは中村(なかむら)あゆみさん、浜田麻里(はまだまり)さん、相川七瀬(あいかわななせ)さんなど、期せずして“なめらかネーム”の方ばかりです。
まあ「名前の適性」云々というのは今になったからこそ言える私の見解ですが、アイドルだった彼女を応援していた当時のファンも戸惑いを覚えたのは事実でしょう。
大きな成果を出せないまま、バンドは僅か1年程度の活動で解散してしまいました。
MINAKO with WILD CATSというバンド名もリターンネームではなかった為、持続力が弱かったのでしょう。
その後本田美奈子.さんは低迷期を迎えます。アイドル時代のファンも離れていってしまったのか、ピーク時と比べものにならない程セールスも下降していきました。
そんな時、彼女にミュージカル「ミス・サイゴン」の主役オーディションの話が舞い込みます。
並みの歌手なら、その厳しいオーディションには受からないでしょう。
しかし、彼女の歌声・声量・歌唱力は、アイドルやロックなどという枠には収まらない程の、本物だったのです。
そして見事オーディションに合格し主役の座を勝ち取った本田美奈子.さんはミュージカル女優としての道を歩み始めます。“女優”とは名がつきますが、テレビドラマなどの女優とは違い、ミュージカル女優は本当に歌が上手い人しか出来ません。本物のプロの歌手にしか出来ない職業なのです。
その後も「屋根の上のバイオリン弾き」や「レ・ミゼラブル」など人気ミュージカルに出演し、確固たる地位を築いた本田美奈子.さんでしたが、そんな彼女を悲劇が襲います。
それは「急性骨髄性白血病」という病いでした。
辛い闘病生活も「もう一度ステージに立って唄いたい」という一心で病気を克服して、一度は退院したものの約1ヶ月後に再発し、その夢は叶わないまま2005年の11月、38歳の若さでこの世を去りました。
◉意味のなかった改名
先程からこの記事に何度も登場している彼女の芸名に違和感を感じていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本田美奈子という名前の後に「.」(ドット)が付いていますね。
これは何も私の入力ミスではなく、病気にかかっていた事が発表される直前、姓名判断でおそらく画数的に1画増やした方が良いという事で2004年の11月から改名したそうです。
私は名前の母音や文字による判断方法を推奨している手前、画数による姓名判断を全く否定している訳ではありませんが、芸歴20年を迎えようかという頃になって「.」を付ける必要があったのか疑問でなりません。
しかもこの「.」は、“ドット”以外に“ピリオド”とも読めますよね。
だから病気になったとか、だから亡くなったとか言うつもりはありませんが、実際彼女の生涯に、本当に“ピリオド”が打たれてしまった訳です。改名の効果なんてなかったんですよ。
結局亡くなられた後の字面に違和感を残しただけの、意味の無い改名になってしまいました。
何度も言うように画数による姓名判断を否定している訳ではありませんが、画数が1画、それも「.」が増えただけでは何も変わらないと思うと残念でなりません。
一瞬でも彼女が「運が良くなる」と信じて油断した為に病魔につけ入られた、としたならの話ですが。
一時退院するその日、彼女は入院中面倒をみてくれた看護師さん達に何かお礼がしたいと思い、私には唄う事しか出来ないからと「アメイジング・グレイス」を唄って聴かせたそうです。
皮肉にも「アメイジング・グレイス」は「1986年のマリリン」と並んで本田美奈子.さんの代名詞となりましたが、最後まで歌手として生きた彼女らしいエピソードですね。
この様に芸能人のお名前を画数ではなく母音や文字に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
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これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。